■犬は勘定に入れません/コニー・ウィリス(早川書房)
オックスフォードの史学生ネッド・ヘンリーは、ロンドン大空襲で焼失したコヴェントリー大聖堂の再建計画のために、計画責任者レイディ・シュラプネルの命令で「主教の鳥株」と呼ばれるヴィクトリア朝花瓶を探すべく20世紀と21世紀を行ったり来たりさせられていた。しかし、無理なタイムトラベルの繰り返しで疲労困憊、極度のタイムラグに冒される。2週間の絶対安静を言い渡されたものの、シュラプネルのいる現代にいてはゆっくり休めるはずもない。史学部のダンワージー教授は、ネッドをゆっくりできるに違いない、19世紀ヴィクトリア朝へと派遣する。ところがタイムラグでぼんやりしていたネッドは自分が時空連続体の存亡を賭けた重要な任務を授かっているとは夢にも思ってなかった…。 謎の花瓶を求めて、21世紀と19世紀のあいだを行ったり来たり、タイムトラベルで歴史を縦横に駆けめぐる史学生ネッドとヴェリティの活躍をユーモアたっぷりに描く冒険譚。ヒューゴー賞・ローカス賞等受賞作。 な、長かった…「ドゥームズデイブック」や「航路」と違って、 この先どうなるんだろう?ってのが気持ち少なかった分、読むのに時間がかかった。 とりわけ前半がたるい… まぁそこを過ぎてしまえば問題なくスムーズに読めたが。 主教の鳥株の行方、Mr.Cは誰なのか、ずれの問題… 話が乗ってくれば徐々に面白くなってくる。 この人の描く登場人物は、基本的に誰も人の話を聞かないってのがあるので 嫌いな人は嫌いかも。話も冗長なところあるし。 そこが気にならないのであれば一読して損はないかと。 SFってよりもミステリ寄りなので、 普段SFなんぞ読まん!な人に勧めたい。(正直「航路」の方が好きだw) いちおう「ボートの三人男」も読んだけどこっちは文体合わなかった。古いから?
by phlogiston-76
| 2005-02-25 00:36
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